検察庁法改正案は権力者による検察支配につながる。検察の独立した正義を守るためにもこの法案は阻止せよ!
最近「検察庁法改正案」がよく聞かれる。そして昨日はツイッターで #検察庁法改正案に抗議します のハッシュタグが約500万ツイートに達した。検察庁法改正案はそれだけ危険で、あってはならない法案といえる。この法案は安倍晋三首相が今年の1月31日に閣議決定したものだ。
具体的に言うと、東京高検の黒川弘務検事長の勤務を半年間延長し、8月7日までと決めたことが司法・検察の世界に波紋を投げかけたのだ。黒川氏は本来2月8日の誕生日で退任予定だった。ちなみに検察官の定年は、検察庁法によると63歳と規定。過去に一度も定年延長させた例はない。
それでも黒川氏の定年延長にこだわったのは安倍晋三政権の都合によるものだ。
黒川氏は元々安倍首相や菅義偉官房長官など官邸に近い存在。これまでに安倍政権関連で不起訴になった事件がいくつもある。
小渕優子元経産相 → 政治資金規正法違反ドリル問題
松島みどり元法相 → うちわ選挙区配布問題
甘利明元経済再生担当相 → UR都市再生機構への口利き疑惑
下村博文元文科相 → 加計学園パーティー券200万円不記載
佐川宣寿元国税庁長官以下37名 → 森友学園での公文書改竄問題
これを見ると、黒川氏が安倍政権にとっての守護神と呼ばれるのが頷ける。また、安倍政権下では昨年から何度も報じられている河井克行・河井案里夫妻による公選法違反疑惑をはじめ、幾多ものスキャンダルがあり、それらをいずれも火消ししたいという意図が見えてくる。もし黒川氏が検事総長になれば、検察そのものが政権に支配されることになり、政権スキャンダルはいずれも闇に消えることになる。
だからこそ、政権の「守護神」「子飼い」と呼ばれる黒川氏の定年延長を閣議決定で決めたのは政権のワガママでしかない。しかもこの人事を正当化する為に、定年延長を法解釈変更で可能としたのは違法ともいわれる。極めつけは、解釈変更の正当化の為に、検察庁法改正案を修正し、検察の人事に内閣が人事介入できる仕組みにしようとしている。
だが検察は元来独立した正義を持ち、首相ですら逮捕できる権限を持っている。もし検察がなければ権力者の犯罪を追及できなくなり、権力者が独裁体制を作ることができてしまう。当然、検察は権力者側と癒着することは許されない。
それでも安倍政権が月日を追うごとに権力を強め、検察すら飲み込もうとするようになってきたのは内閣人事局の影響による。内閣人事局の人事を官邸が掌握することで、官僚達は官邸の顔色を窺うようになった。それが官邸への忖度を生み、森友学園改竄問題で赤木俊夫氏が自殺に至ったのもそれが背景だ。先述した佐川宣寿氏から改竄するように命じられたが、何度も断った。だが圧力に屈してやむを得ず協力し、それでも耐えかねて自殺。その佐川氏も官邸からの圧力を感じて改竄に協力することになった。
当然検察庁法改正によって、検察人事に介入することができれば、検察官すら手下にできる。せっかく首相すら逮捕できるなど、強い権限を持つ検察を官邸に支配させてはならない。
もし検察が権力側に支配されると、検察の独立性が失われ、権力者が悪い事をしてもそれを正すことができなくなる。それは三権分立の崩壊にもつながる。
こんな危険な検察庁法改正案をコロナウイルス危機のどさくさに紛れて審議入りした安倍政権はあまりに酷いのではないか。国民達は補償もままならない中で自粛を続けている。それだけ考える余裕がない状況での「不要不急の法案審議入り」は火事場泥棒ともいえる。
国会では立憲民主党枝野幸男代表がビシッと言ってくれた。火事場泥棒も指摘していた。対する安倍首相は「高齢職員の豊富な知識や経験を活用したい」ということだが、政権側による恣意的人事を疑わざるを得ない。今までの政権の不祥事などを考えたらそこに行き着く。
政権はこの法案を13日までに採決することを目指している。だが権力者による検察支配、三権分立崩壊は許してはならない。特に我々国民を守ってくれた三権分立が崩壊したら本当に安倍政権による独裁になりうる。だからこそ野党の皆様には、どんなことをしてでも検察庁法改正案成立を阻止する為に頑張ってほしい。
度々国会でも取り上げられているけど、問題点は…
— 塩村あやか🐾参議院議員(りっけん) (@shiomura) 2020年5月10日
○総理大臣すら逮捕できる権限を持つ「検事総長の指揮権の独立」が脅かされている
○口頭決済し、閣議決定。
法律の安定性が大きく揺らぐ「解釈変更」
こんなこと許し続ければ、最高権力者が国を支配する国になる#検察庁法改正案に抗議します pic.twitter.com/wJq9xnTpJu
「検察官の定年延長を可能にする検察庁法の改正案をめぐり、ツイッター上で抗議の投稿が相次いでいることを受けて、野党4党の党首も動画投稿して批判」
— 志位和夫 (@shiikazuo) 2020年5月11日
与党は強行姿勢を崩しておらず頑張りどころです。野党共闘で止めるために全力をあげます。ご一緒に声をあげましょう!!https://t.co/uMYTNfgh9b
2月26日の予算委員会でも取り上げたが、総理大臣さえ逮捕できる権限を持つ検察官の定年を時の内閣の裁量で延長できることを認めてはならない。言うことを聞く検察官には定年延長が認められ、聞かない検察官には認められないのでは、検察の中立性、独立性が失われてしまう。#検察庁法改正案に抗議します https://t.co/tdGLKXnzY0
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) 2020年5月10日
これほど猛批判されても安倍自民党は「定年延長ができる事由を事前に明示することで乱用は防止されているなどとして、今週中にも改正案の衆議院通過を図り、今の国会で成立させたい考え」だという。そもそも内閣が介入するだけで問題だ。怒りが募る。https://t.co/y6kBZByVeO
— 異邦人 (@Narodovlastiye) 2020年5月11日
#検察庁法改正案に抗議します
— Dr.ナイフ (@knife9000) 2020年5月11日
「総理大臣を逮捕出来る権限を持つ検察官の人事に、内閣が介入できるようになれば、三権分立が侵されます!」
安倍総理
「そのようなことはありません。人事は適切に行われる」
これがどれだけマヌケな回答か分かりますよね。
憲法や法律は性悪説が原則。
検察庁法改正案が通ったら日本の民主主義が崩壊するよ。
— 凡人エリック (@No_Zey_2020) 2020年5月10日
政権やそれに近い人物の犯罪はお咎めなし。第2の「伊藤詩織さん事件」も発生しかねない。次世代にツケを残さないためにも、この法案を通してはならない。
野党はなりふり構わず戦ってくれ。
黒川氏は潔く辞退せよ。#検察庁法改正案に抗議します
立憲の枝野氏もビシッと言ってくれた。
— 凡人エリック (@No_Zey_2020) 2020年5月11日
首相はコロナ危機を乗り越えることよりも、自身に好都合な法律を作る事を優先して、危機的状況を政治的に悪用。いわば火事場泥棒。
安倍首相は高齢職員の豊富な知識や経験を活用したいとの事だが、内閣の恣意的人事は否めない。#検察庁法改正案に抗議します pic.twitter.com/4MrURwMZ4I
参院予算委
— 但馬問屋 (@wanpakuten) 2020年5月11日
福山議員
「この土曜日、 #検察庁法改正案に抗議します というハッシュタグで500万の驚異的なRTがあった。この国民の声に対して、どのように答えるのか?」
安倍首相「検察官も一般職の国家公務員でありー」
福山議員「そんなこと聞いてない」
国民の声に政府を向ける総理大臣😩 pic.twitter.com/4iQuRC8M9E