凡人エリックの blog

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激動の2019年、J1リーグは超攻撃的サッカーの横浜Mが15年ぶりのリーグ優勝!

先ほどまでJ1リーグの横浜MvsFC東京の試合を見ていたが、横浜Mが3-0と勝利し、15年ぶりのリーグ優勝。しかも昨年から監督や戦術が変わり、苦戦続きで12位だったその翌年に優勝というのだからある意味驚きだ。

 

横浜Mは2004年にリーグ優勝して以降もほぼ毎年上位にいたが、2013年にはリーグ戦33節までは首位にいた。だが最終戦で川崎に敗れ、首位争いで追走していた広島が鹿島を倒したことで、広島が逆転優勝。横浜Mは2位に泣いた。

その後の天皇杯では奇しくも広島と決勝戦で当たるが、リベンジを果たして優勝。

 

実はその2013年に16億円以上の債務超過に陥ったのだが、親会社の日産自動車から10億円の損失補填を受けた。当期純利益は10億円となり、クラブとしての改革、同年の好成績による収入増で14年度中に債務超過は解消される見通しとなった。そして14年の夏には、マンチェスター・シティ(MC)の持ち株会社、英シティフットボールグループ(CFG)の公式スポンサーになることによって、資金提供されることになり、15年1月期での債務超過解消に至った。

Jリーグクラブライセンス制度では、3期連続赤字、もしくは当年度決算で債務超過になると、翌年のJリーグに参加できるライセンスが交付されない。それだけに2段構えの損失補填で横浜Mは助かったといえる。

 

その後は2017年まで、サッカーファンにはご存知な手堅いカウンターサッカーで上位に君臨。一方、主力クラスだった中村俊輔兵藤慎剛斎藤学が移籍。18年からは元オーストラリア代表監督だったアンジェ・ポステコグルー監督が就任して、それまでとは真逆の超攻撃的サッカーを掲げた。

 

だがその1年目は得点力はリーグ2位の56得点を挙げたものの、失点が56と増え、守備崩壊で苦戦続きだった。そして最終戦で辛うじてJ1参入プレーオフを回避。

 

今年も超攻撃的サッカーを続けたが、さすがに昨年よりは失点を減らすことができた。またホームでは2敗のみにとどめ、終盤には怒涛の7連勝。最終戦は勝ち点3差で追うFC東京との直接対決で、負けても3点差までなら優勝という有利な条件の下でも攻撃的な姿勢で挑み3-0と快勝し優勝。

 

思えば昨年は攻撃では早くから成果が出ていたが、守備では守る位置を高くしすぎて、GKの負担が大きく、ボールの目測を見失うような失点が多かった。それによって12位に甘んじたが、そこからよく1年で優勝できたと思う。Jリーグは上位と下位の格差が小さく、それが面白いといわれるものの、前年10位以下からいきなり優勝というのはほとんど記憶にない。それだけに今回の横浜Mの12位からの逆襲、超攻撃的サッカーを継続したうえでの急浮上での優勝は画期的だと思う。

 

さらにいえば、シーズン中に主力クラスの天野純三好康児飯倉大樹が抜けながら失速しなかったのは見事。 チームとしてやり方が徹底されていた証拠ではないだろうか。また、今年で引退する栗原勇蔵を優勝で送り出せたのはドラマチックともいえる。

 

激動の2019年、横浜Mが15年ぶりに優勝したことは非常に有意義だったような気がする。来年は五輪イヤーなので、あわよくば2005年みたいに最終節でも5チームが優勝の可能性があるような展開になればと思う。